6人兄弟、15人家族。

社会人2年目、京都市民のブログ。思いついたことや、やってることをダラダラと書きます。「嵐」より兄弟が多く、「モー娘」よりも家族が多いです。ちなみに次男で上から4番目です。

学級崩壊クラスの子も、同じ方向を向いて話すと、素直になってくれる。という話。

お久しぶりです。「弟のほぼ文無し旅」の更新が停滞している今日この頃。僕が何をしていたかというと…、仕事してました。

弟はというと、今も沖縄にいます。働いています。
職場で仲間ができたり、安定して収入をもらえるようになったことで、弟からの毎日の報告が沖縄レジャー記録みたいになってきて、

「楽しそうでよかよか。」という気持ちと、
「この野郎うらやましいなあ。」という気持ちと、
「さっさと金貯めて帰ってきやがれ、この色黒。」という気持ち。が一気に来てます。

兄としての温かい気持ちと、嫉妬から来るやっかみの気持ちが、1:2でブレンドされ、とても人前に出せるようなものじゃなくなっています。
タイトルが「愚弟の沖縄レジャー日記」変わる日も近いです。

見てください。海で遊びすぎて真っ黒です。

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ちょっと見たことないくらい黒かったでしょう?心なしか、ビルドアップした上に目も細くなったように感じます。

↓読んだことない人はこちらをどうぞ。

tetsu-kyoto-jpn.hatenablog.com

 

 

 

今日は僕がやっている教育事業、放課後教室「studioあお」での話です。
毎日、小・中学生と接している中で気づいたことをサラッと話します。

この「教育のハナシ」カテゴリーでは、僕が日々、放課後教室を運営していく中で気づいたことを書いていきます。「ふーん。」とか思って見てください。

 

 

やめろ!と言われると反発したくなる。

僕の教室に来ている小学6年生は、去年学級崩壊が起きたクラスの子たちです。
5月に入会したころは特にですが、もうそれはそれは生意気で。
そもそもオトナへの不信感が強かったり、いままで生意気な態度を許されてきてしまったりということもあるようですが、えらい苦労しました。

口は悪い。
他の生徒に迷惑をかける。
挨拶はしない。
オトナに変なあだ名をつける。(僕の最初の呼称は「玉ねぎ」。)
ダンゴムシを連れてきてレースを始める。
etc...

そりゃあもう大変でした。
何が大変って、僕自身最初は「元気でいいなあ」なんてのんびり構えてたんですが、教室に遊びに来てくれる大学生や、大人からの評判が良くない。(studioあおは教室を常に開放していて、大学生が小学生の横で就活の履歴書を書いたり、勉強を教えたり、という光景が多々見られます。大人もふらっと遊びに来たり、職業や特技を生かしたプログラムを行ったりしてくれます。)

アレはちょっとまずいんじゃない?
生意気すぎ…。
玉ねぎって何?(これは僕も教えてほしい)
etc...

ちょっと大変なくらい評判悪かったんですよ。困った困った…。
ほんで、彼、彼女らの将来に危機感を感じた僕は、良くない言動に対して「やめなさい」と、逐一注意を始めるわけですが、これがまた反発を呼ぶ呼ぶ。

「はあ?なんでなああん!?」

「別にええやあああん!!」

「なんで玉ねぎに言われなあかんのおおおお!!」

「あ、しゃくれ玉ねぎも”お前”って言ったああああ!口悪いいいいい〜!ウェ〜イ!」
※あるタイミングで「玉ねぎ」から「しゃくれ玉ねぎ」進化しました。

 

それはそれは大きな声で反発するわけです。さらに「声が大きいよ」と注意すると、

「しゃくれ玉ねぎだってでかいやん、声ぇぇぇぇえええ!!」

と来るわけです。
もう話が逸れるそれる。天竺目指して歩き始めたはずなのに、気づいたらカトリックプロテスタントとの宗教戦争巻き込まれてた。くらいのズレ具合です。孫悟空が胸で十字切ってるレベルです。
事実、僕の声はでかいですが、声の大きさは本旨ではない。「他人に迷惑をかかっていないかを考えなさい」という話なのですよ、チミ達。

 

そんな感じで、ヒートアップするとまともに会話にならない状態だったんですが、今となっては話をちゃんと聞ける。自分たちで「みんないるから少し静かにしよう」とかも言えちゃうようになったんです。
僕の呼称も、「川村さん」「川村先生」「お母さっ!…なんでもないです。」にまで変化しました。
ダンゴムシは今でもたまに連れてきます。ナウシカばりに自然界に帰します。)

 

では、何がきっかけか。

 

コミュニケーションを「否定」から、「協力要請」に変えました。

それが変化のきっかけ。

 

 

「一緒に○○したいんだけどなあ。」と、協力要請をすると、頑張り出す。

 

重要なのは他者を意識させることだと考えました。
この子達に足りないのは、客観的視点です。他者が自分たちの言動をどう思うか。自分が周りからどう見えているか。を考える力がありませんでした。
「他人に迷惑をかけてはいけない」というルールがこの世にあることは理解していたようですし、「どんなことが他人の迷惑になるか」もわかってはいるようでした。が、なぜか自分は治外法権が適用されていると考えているのです。

ただ「これからは他者を意識し、自分の行動を見直せい!以上」なんて言ってもできるわけがないので、こんなもの作ってみました。

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 「やめろ!」ではなくて「みんなでご飯会したいけど、今のままじゃ恥ずかしくて連れていけないなあ。」と言う姿勢に切り替えました。
すると、あら不思議。生徒側も「出来る!やる!」とか、「ええ〜、わかった…。ほな、がんばってみるぅ。」という、前向きな姿勢に切り替わりました。

間違って汚い言葉を使ったり、他人に迷惑をかけてしまった時も「やめなさい」ではなく、「あれ?それ大丈夫?汚い言葉じゃない?」と言います。すると「あ、ちゃう!今のなし!」とか言うんだから、愛くるしくて心臓が止まりそうです。

 

ここで大事なのは、「ご褒美で釣った。」というところではなく、「否定」から「協力要請」にコミュニケーションを変えたことで、生徒と僕の目標が一致した形になった。というところです。

規範や、価値観を投げつけるのではなく、同じ方向を向いて伝えてあげることが大事なんだなあ、としみじみ。

例えば大学生カップル。就職活動もせずにパズドラばっかりやってる彼氏に、「いいかげんやめろよこの廃人オトコ!就活しやがれ!」とか言ったら、「はあ、なんだこのやろー!今ガチャでいいの当たりそうだったのによお!お前のせいで(以下略)」とかなるでしょう。

そんな時に「あなたのことが好きで、これからも一緒にいたい。もしも私とこれからも一緒にいたいって思うなら、きちんと就職活動してほしい。」とか言われた方がグッときますよね。
”あなたとの”未来を見据えてるわけですよ。それはダメだからやめろ。じゃないんですよ。一緒にいたいんですよ。卒業後もずっと一緒にいて、お互いを支え合ってなんやかんやで幸せになりたいんですよ。
そらもう、彼氏もガチャ回すのやめますよ。愛の力で内定も出ますよ。
言ってることの中身は一緒だけど、対峙しているか、同じ方向を向いているかで全然違いますよね。

 

コミュニケーションを変えてから、生徒の態度に変化が生まれ、そして先日、目標を達成して天下一品のラーメンを食べに行きました。
子供の時分は親以外と外食なんてなかなかないですから、かなりテンションは上がっていましたが、「みんなもうちょい静かにしよう。お客さんいてるし」とか言い出すんですから、ものすごい進歩です。他者意識上がってます。僕もヴァイヴスぶち上がりました。

結局調子に乗って食べ過ぎて、天下一品の店員さんがサービスしてくれた一品残してましたけど。笑
そこらへんの礼儀はまたこれからですね。

 

まだまだ未熟、まだまだ生意気ですが、言葉遣いも丁寧になってきた。他人への迷惑を気にかけ始めた。他者への意識が芽生えだしました。

「できることが増えた」という事実が素晴らしい。
よくやった。

次の目標もクリアして、今度は串カツ屋。
最後はみんなで高級ディナー食べに行ってくる予定です。

 

教育は「誰に何をどう伝えるか」が最も重要なんでないかな、と思っている今日この頃。いい気づきがあったので、備忘録。

 

と、いうことで、「しゃくれ玉ねぎ」改め、「川村先生」でした。

 

 

 

放課後教室「studioあお」
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